新型コロナ変異株について調べてみたことを解説してみる

こんにちは、ちゃんくまです!

今回は、研究者らしく?新型コロナウィルスの変異株について調べてみたことを、本記事でまとめて行こうと思います。

よく読まれるようでしたら、随時更新していきます😄

読みづらいところもあるかもしれませんが、適宜修正していきますのでご容赦くださいm(_ _)m

本記事を書いている私は

この記事を書いている私は京大、京大の大学院を卒業。

その後、研究者になりました。研究者だけだといつ食いっぱぐれるかもわからないため、研究の知識を活かしながら副業を頑張っています。

海外の研究所で研究していた経験もある私が、新型コロナ(SARS-CoV-2)の変異株についての解説記事を書いていきます。

変異種と変異株はだいぶ違う意味

変異しているコロナウイルスが見つかった!

ということを表すために、「変異種」だったり「変異株」だったりと言われることがあるのですが、

「変異」と「変異」は全然違います。

詳しくは、日本感染症学会のウェブサイトに書いているのですが、これを噛み砕いて説明します。

変異種とは、SARS-CoV-2ではない新しい種

「変異種」 ≠ SARS-CoV-2

そもそも、種とは、

相互に交配しあい、かつ他のそうした集合体から生殖的に隔離されている自然集団の集合体として種カテゴリーを定義する。

岩波 生物学辞典第5版

とあります。

分からない人、ブルドックとゴールデンレトリバーは同種だけど、ウマとシマウマは別種です。

交配させた時に子供は作れるけど、孫は作れない場合、その種同士は別種となります。

つまり変異種と言った場合、

もはや、SARS-CoV-2ではない

ちゅうことになります。だって種が違いますから。

変異株はSARS-CoV-2のまま

一方で変異株と言った場合、それは、

「変異株」 = SARS-CoV-2

です。株とは、

微生物、動・植物細胞などを分離して純粋培養し、植え継いで継代培養するとき、その系統を株という。

岩波 生物学辞典第5版

系統とは、生物における世代の連鎖のこと(親→子→孫→ひ孫…)のことですから、株といった場合、系統の意味が含まれます。

つまり株と言った場合、

親→子→孫→ひ孫という世代の連鎖の意味が含まれています。

クローン(無性生殖)で世代交代する場合、原理的には同じものが複製されるのですが、ぶっちゃけ複製するたびにちょっとずつ変異は入っていきます。

(ちょっと補足:ちょっとずつ変異が入っていくことで環境に適応する個体が生き残り進化していきます。有性生殖はこの変異をゴッソリ起こす生殖方法です。)

変異株はゲノムが変化している

つまり、

「変異株って言った場合は、SARS-CoV-2」

「変異種って言った場合は、SARS-CoV-2じゃない」

という意味になります。

へーって思われた方、ありがとうございます。

じゃあ変異って何が変異してんの?

となると思います。答えは、

変異株はゲノムが変異している

です。

ゲノムとは、生き物を組み立てるための設計図みたいなものです。

この設計図はA、T、C、Gの4つの文字から書かれています。

では新型コロナ(SARS-CoV-2)のゲノム(設計図)を見てみましょう。こちらになります。

めっちゃ長え。目がチカチカするわ。

すみません。ただ、これが新型コロナ(SARS-CoV-2)の全設計図になります。

乱暴な言い方をすると、この中の文字列の一部が、

A→Cになったり、C→Tになったり、変異が蓄積することによって、変異株になるわけです。

この変異によって、アミノ酸の配列が変わることで、ワクチンが効く効かないの問題になってくるわけです。

(2021.3.27作成)

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