【京大卒が保証する】大学入試共通テストのリスニングの対策方法を解説【音読は大事】

大学入試共通テストの英語リスニング対策法が知りたい高校生
「センター試験と変わって、共通テストのリスニング対策に何をしたらいいか不安です。共通テストのリスニングの傾向と対策方法が知りたいです。」

そんな高校生と受験生に向けて、本記事では共通テストの英語リスニング対策に対する疑問にお答えします。

✔本記事の内容

  • 共通テストの英語リスニングについて解説
  • 共通テストのリスニング対策法がわかる
ちゃんくま

この記事を書いている私は、

1.自分で独学方法を研究した結果、京大に合格

2.センター英語リスニングはほぼ満点、センター英語も9割

3.その後京大の大学院を卒業、そして研究者になる

4.京大の大学院を卒業したあと、研究で日常的に英語を使用

5.海外での労働経験、国際学会での発表経験あり

そんな私が勉強に関する情報を書いていきます。

センター試験から共通テストに変わり、2021年1月16日(土)に初めての共通テストが実施されましたが、有効な対策に戸惑っている方も多いはず。

というわけで今回は、「大学入試共通テストの英語リスニングの対策方法」について解説していきます。

今やっている英語の勉強方法で、共通テストのリスニングが乗り切れるんだろうか、、、?」と不安になっている方はぜひ記事をごらんください。

本記事を読むと、以下のメリットがあります。

✅本記事を読むメリット

  • 共通テストの英語リスニングの勉強法がわかる
  • 共通テストリスニングにビビらなくなる

共通テストの英語リスニングの勉強をする上で大事なポイントは以下の5点です。

共通テストのリスニングの勉強法で大事なポイント

  • 試験問題とおなじスピードで音読
  • 映像をイメージ
  • 問題文を先に読む
  • 基本的な文法は身につけておく
  • 復習は大事です

ちなみに、「そもそも英語の勉強方法がわからない」という方は、下記の記事をごらんください。
≫ 英語を独学でマスターするための勉強法を解説【積極的にアウトプットしましょう】

それでは内容に入っていきますね。

共通テストの英語リスニングについて解説

筆記とリスニングが1対1に!

センター試験英語において、リスニングは正直「オマケ」みたいなものでしたが、共通テストにおいて筆記と同じ100点という配点になりました。いきなりメインを張れるレベルの配点になりましたが、恐れる事はありません。二次試験に比べたら難易度は高くありませんし、対策はセンター試験の時と同様でOK。同じリスニングなので恐れすぎる必要はありません。

ただし、次で書いているような1回読みと2回読みが混在しているのでその点だけ要注意です。

1回読みと2回読みが混在

大問1と大問2が2回読みで、大問3〜大問6が1回読みになりました。これはかなり注意すべきポイントで、「ぼーっとしていると聞き逃してしまう」リスクがあります。

正直、リスニングが2回読まれると思っていたら気が緩んでしまうのも人情で、私も自分のセンター試験のときは1回目は練習で、2回目が本番という心持ちでいました。

しかしながら、共通テストのリスニングはそうはいかず、常に心の準備をしておく必要があります

ある意味、リスニングの最中は常に緊張感を持っておくことが非常に重要だといえます。

下が2021年度の共通テストの概要です。特に注意すべきなのが、読み上げ1回の大問3〜6です。

大問1 短い発話 読み上げ2回

大問2 短い対話 読み上げ2回

大問3 短い対話 読み上げ1回

大問4 長い発話 読み上げ1回

大問5 講義の聞き取り 読み上げ1回

大問6 対話 読み上げ1回

リスニングの音声や問題は大学入試センター公式ページで入手可能

実際の2021年度(令和二年度)の問題は大学入試センターの公式ページでダウンロード出来ます。

一度、本番と同じ時間配分で解いておくと、試験のイメージが具体的になって勉強が捗ると思います。ただし、高校3年生や受験生以外であれば、問題が解けなかったとしても心配なし。重要なのは本番の試験の流れを体感しておくこと。一度感覚を掴んでおくことをおすすめします。

センター試験と変わった点

ここからは、上で書いた以外にセンター試験リスニングと比較して変わった点を紹介していきます。

1.センターと比べて読み上げスピードがはやくなる

センター試験に比べて少しだけ読み上げスピードが上がったものの、聞いている側の体感としてはセンター試験と大きく変化はなく、センター試験のリスニングが出来るならちゃんと対応出来るスピードです。なのでそこまで心配しなくてもOKです。

2.読み上げ量が増加

全体の読み上げ量が、35%増量しています。配点が大きくなったので仕方ない部分がありますが、リスニングに苦手意識がある人は嫌ですよね。さらに1回読みの問題もあるので、いかに集中力を維持して聞き続けられるかが、重要になりそうです。

3.話している人数も増加

センター試験では最大3人だった会話が4人が話すパターンも出題されました。だれがどんな内容を言っているのかを聞き分ける、より繊細なリスニング力が必要になったといえます。

4.アメリカ以外の英語も交じる

そんなに多くはありませんが、アメリカ英語以外の少し癖のある英語も話されました。そこまで注意する必要はないかもしれませんが、そういうパターンもあるのか、ぐらいに考えておいたほうが良さそうです。

5.結論

結論として、心配しすぎる必要はありませんが集中力は必要です。リスニングが難しくなったものの、二次試験はもっと難しいですし、実際にリスニング対策をしている人であればちゃんと聞き取れるので、ビビらなくても大丈夫です。

共通テストのリスニング対策法【音読はやったほうがいい】

これから色々と対策を紹介していきますが、「難しくてわからない、、、、結局何をすればいいの?」となった方、

発音と意味を覚えるまで音読しまくる」が対策として一番効果的です。

ぶっちゃけ音読が重要だと覚えてくれれば、個人的にはOKです。

音読(アウトプット)が重要

音読は、リスニングにおいてめちゃくちゃ重要です。音読するかしないかで単語の覚え方、発音の覚え方は大きく違います。

理論に関しては、以前の記事に書いていますが、体感からも音読をするとリスニング力が上がりやすいです。

なによりもまず音読です。リスニングの力を伸ばすにはまず、声に出して読みましょう。

単語を英語のままイメージ化

appleという単語があった場合、

appleりんごりんごのイメージ 

という流れだとどうしてもリスニングの理解にタイムラグが生じてしまうので、

apple→りんごのイメージ

というふうに英単語を聞いた時にダイレクトに単語のイメージが湧くようにしましょう。そうすれば、リスニングのスピードについていきやすくなります。

状況をイメージしよう

さらに、頭の中で、英会話の状況の映像がイメージ出来るようになるとリスニング力は向上します。

具体的に説明します。

昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。

と言われると、「ふむふむ、おじいさんとおばあさんが古い家かなんかに住んでいるのかな」という具体的なイメージが頭に湧いてきます。このイメージが問題を解く上で重要になります。

英語の場合だと、

Sarah told me she lost her way at the subway station.

日本語に比べると、状況のイメージがパッと湧きづらいですよね。この場合だと、「サラが地下鉄の駅で道に迷って困っている感じの光景」が頭に浮かんでいたらgoodです。

(写真のような駅で、サラが道に迷って困っているイメージ)

このように、日本語だと自然に出来ていることが英語だと難しくなるので、具体的にイメージを浮かべる訓練をするとリスニング力が上がります。

音を聞くだけじゃなくて意図を把握しよう

センター試験では聞こえた内容そのまま答えれば良かった(つまり簡単だった)のですが、共通テストの場合、聞いた結果何が言いたかったのかを答えさせる問題が出てきています。上のサラの例で行くと

(センター試験の問題)→サラはどこで迷っていたでしょう?

(共通テストの問題)→サラのこの時の感情はどんな感情だったでしょう?

こんな感じのイメージ。読解が必要になったので、やはりイメージ力が重要になります。と言ってもそこまで難しい読解というわけではないので、やはり聞き取れるかどうかが問題を解く上で一番重要だと思います。

集中して心の準備をしよう

共通テストで間違いなく鬼門なのが、1回しか読まれない問題です。1回目で大体把握して2回目で細かい部分を理解するテクニックが使えなくなるので、最初からフルスロットルで集中することが求められます。

なので、次に書いているテクニック(問題文を先に読む)を使いながら、全神経を集中させて1回だけ読まれるリスニング問題を聞きましょう。

問題文を先に読んでしまおう

これはかなり有効なテクニックで、問題の文章や図を先に読んでしまうことで、問題の概要が大体つかめます

問題を先に読んで問題文の予想をしてから、音声を聞きましょう

次にどんな問題がくるのか、ある程度予想ができていれば、聞こえてくる音声から単語の予想も出来て心の準備が出来ます。テストの時はただでさえ心がソワソワしがちです。問題を先に読んでおくことでそんな不安な心を減らすことが出来ます。

さすがに聞き取らなければいけない内容までは分かりませんが、ある程度見当をつけやすくなります。問題文先読みは共通テストの英語リスニングで必須のスキルです。「なんとしても点数を取れるだけ取る」という姿勢が合格を呼び寄せます。積極的に行きましょう。

リーディングのスキル

意外と忘れられがちなのですが、リスニングはまず英語が理解できるリーディングのスキルがないと出来るようになりません。

「リスニングの文章を読んでみても意味がすぐにわからない」という人は、聞けてないのではなく、読めていないケースです。そういう人は「精読」が必要です。リーディングの問題をしっかり解いて、文法と意味を把握しながら「読む力」を鍛えるのが、結局リスニング力を鍛える近道です。

英語を「読める」基礎力が大事

リスニングだから文法力はあまり必要ないかも?と思うかもしれませんが、文法は英文理解のためにとても重要。基本的な文法は確実に押さえておくべきです。リスニングだからこそ、基本的な文法を理解していることが、1回の聞き取りで安心してリスニング問題を解けることに繋がります。

文法力+αで重要なポイントがあります。具体的には、

  • 基本的な文法の理解
  • 英語の発音と単語と意味が結びついてるか
  • イディオムを覚えているか

あたりがあるかないかで、リスニングの難易度がかなり変わります。つまりは、ちゃんと教科書レベルの内容を身につけているかということ。

リスニング問題のスクリプト(問題文の書き起こし)を聞き取りで正確に把握するためには、基礎的な英文法がしっかりと身についていなければ出来ません。

たとえば、

I hope your presentation will be successful.(あなたのプレゼンの成功を祈ってるよ。)

という文章があるとします。もしも文法が身についていれば、聞こえた瞬間に

I hope(祈る?何を?)

your presentation(あなたのプレゼンか、)

will be successful(サクセス?成功か、上手くいくと良いねってことか。じゃあこの文の意味は、あなたのプレゼンが上手くいくと良いねってことだな)

※()内は筆者の心の声

といったように簡単に訳すことが出来ます。

リスニングは、基礎がしっかりと出来ていて安定して解けるようになるので、リスニングが苦手だなと思っている人はまずは基礎力をしっかりと付けることをおすすめします。

基礎力とか文法力があるかどうか不安だな、、、」と思っている人は以下の文法書はわかりやすくてオススメです。

※ちなみに教科書って堅苦しくて苦手だなと思っている人は、無料で見れる英文法の基礎動画がおすすめです。YouTubeでは↓のような文法を解説してくれている動画がたくさんあるので、視聴しやすいものを聴くのもアリですね。

単語力も重要【あると助かります】

リスニングは聞き取る力も大事ですがそもそもの英語力によって、聞き取りやすさが変わります。単語力をしっかり身に着けていれば、意味を把握するのがすごく簡単になります(経験談)。

具体的には、1500語程度が必要とされているので、英単語ターゲット1900を覚えればOK。ちなみに私が高校生の時はシステム英単語を使っていました。単語帳は好き嫌いも重要だったりするので、自分のお気に入りの単語帳で1500語を確実に抑えていきましょう。

否定形、過去形に注意(will would won’t )(give gave)

否定形と過去形を聞き間違えると盛大に問題を間違えるので要注意です(経験談)。おっちょこちょいな人(私なんか)がよく引っかかります。

否定形を肯定形に聞き間違えると、答えが反対になるし、現在形を過去形と聞き間違えると今度は、時制がおかしい答えを選んでしまいます。

具体的には、won’t (will not :しないつもり)を、will(するつもり)と聞き間違えたり、gave(あげた)をgive(あげる)に間違えてしまったり。

文章を「読んで」いるときには、絶対に間違えないような間違いをしてしまうのがリスニングです。

だから重要なのは、

音声を丁寧に聞いて、否定形なのか肯定形なのか、現在形なのか過去形なのか、をしっかりと聞きわける

ということです。私の場合は、「一回目の音声で否定形か肯定形か、現在形か過去形か、アタリをつけて、二回目の音声で確信して正解を選ぶ」、という方法をとっていました。

復習をしっかりして、聞けない音を無くしましょう

リスニングの問題を解いてわからないところはしっかりと復習しましょう。その時のコツが、聞いた文章を書き取り(ディクテーション)すること。ディクテーション出来る単語は次から聞き逃しづらくなります。

練習を最大限活用するためには、問題文のなるべく全ての単語を聞き取れるように繰り返し聞くことが重要です。地味ですが、確実にリスニング力を底上げしてくれます。

【けっこう聞き取れない】弱く発音される部分を抑えよう

ofandtoyoucouldbesomeなど弱く発音される部分に注意しましょう。hとかも消えやすいです。具体的には、ask him(アスキム)とかですね。発音されているかわからないレベルでこれらの単語は発音されたりするので、頭の中でこれらの単語をしっかり補完することが重要です。

弱く発音される単語を補完するためには、上で書いたように、基礎力と練習あるのみです。

スラッシュリーディングという方法もあります

英文を区切って訳していくスラッシュリーディングという方法もあります。先程の文章、

Sarah told me she lost her way at the subway station.

があったとすると、

Sarah told me(サラは私に教えてくれた) /she lost her way(彼女が道に迷った)/ at the subway station(地下鉄の駅で).

というふうに区切って訳すのがスラッシュリーディングなのですが、

ぶっちゃけある程度リスニングが出来てくると、脳内でスラッシュリーディングのように訳すようになってくるので、結論リスニングの練習あるのみですね。

位置関係、天気、道聞き、レストラン関連の単語は把握しておきましょう

これらのシチュエーションはセンター試験からの鉄板なので、これらのシチュエーションの単語をあらかじめ把握しておくと問題が解きやすくなります。

本番形式の練習は何度も何度も練習しよう

本番形式での練習はやればやるだけ本番で失敗しづらくなります。試験の本番は、何が起こるかわからないという気持ちで望まないと何かあったときに対応できなくなります。

本番形式の練習をたくさんすることで、心の準備が出来て、試験中も平常心が保ちやすくなります。

試験の時、平常心がいかに大切か、試験を受けたことがある人だったら分かると思います。なので、本番の予行演習は本番前にたくさんしておきましょう。ただし、本番の予行演習をするタイミングの目安として、

  • 英語の基礎力に不安がある人→基礎力が出来てから対策して大丈夫
  • 英語の基礎がある程度出来ている人→ガンガン進めましょう

このような目安がいいと思います。基礎力が付いている人は、↓のような予行演習問題と過去問を解きまくって本番に臨みましょう。

リスニング対策用の参考書

以下はリスニングの参考書になります。「やっぱりリスニング対策するために参考書が欲しい」という方にオススメの参考書になります。こちらの記事でも、リスニングの勉強をしっかりやりたい人のためにリスニングの参考書を紹介しています。

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【まとめ】リスニングは基礎がしっかりしていれば怖くない

以上が、私が大学入試共通テスト(私の時は大学入試センター試験)の時に用いていたテクニックです。大事なポイントをまとめると、

共通テストのリスニングの勉強法で大事なポイント

  • 試験問題とおなじスピードで音読
  • 映像をイメージ
  • 問題文を先に読む
  • 基本的な文法は身につけておく
  • 復習は大事です

正直にいうと、しっかりと基礎力がついていれば、英語のリスニングは難しくありません。

多少のテクニックを用いつつ、英語の基礎力をしっかりつけることで、自然とリスニング力も上がっていく

のだと思います。

本記事で紹介した勉強法を使って、受験生の皆さんが少しでも点数を上げてくれれば非常に幸いです。

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